【マインドフルネスと体幹トレーニング】精神科病院でも導入される“あるがまま”のエクササイズとは?

マインドフルネスとは?注目される理由

「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがありますか?

これは簡単に言えば、「今この瞬間」に意識を向けて、評価や判断をせずに“あるがまま”を受け入れるという心のあり方です。
そのルーツは仏教の瞑想にありますが、現代ではストレスケア、集中力向上、メンタルヘルス対策として、世界中で科学的に実践されています。

実際に僕が指導している精神科病院のデイケアプログラムや内科病院などの病院現場でも一部活用しています。

うつ、不安、統合失調症、慢性痛、生活習慣病…現代人が抱える課題に、マインドフルネスは大きな手がかりを与えてくれます。

目次

あへあほ体操とマインドフルネスの共通点

僕はこれまで18年間、「あへあほ体操」という独自の体幹トレーニングを指導してきました。

一見ユニークなネーミングの体操ですが、その効果は腹横筋へのアプローチ、姿勢改善、呼吸機能の向上、心身の安定など多岐にわたります。そして最近、強く感じているのが、

「あへあほ体操は、体幹トレーニングであると同時に、マインドフルネスでもある」

ということです。

たとえば、以下の動きにはマインドフルネスの要素がふんだんに含まれています。
• 呼吸を意識する(吸う・吐く・声を出す)
• 体の感覚に気づく(お腹がへこむ、声が響く)
• 評価しない(「うまくできたか」ではなく、「感じたかどうか」)
• “今ここ”に集中する(頭で考えるのではなく、身体で感じる)

つまり、あへあほ体操は“やり方”だけを教える体操ではなく、「心の在り方」も含めたエクササイズなのです。

医療・介護・福祉の現場でも広がる“呼吸と体幹”の大切さ

僕ら「あへあほ体操」の指導者は、デイサービス・デイケアなどの医療・介護現場でも活動いています。

精神科病院では、週に数回、デイケアプログラムの中であへあほ体操を取り入れています。

そこでは、心の状態が不安定な方々も多くいらっしゃいます。
「うまくできなきゃダメ」「人に迷惑をかけちゃいけない」と自分を責めがちな方にこそ、「今ここで、息を吐くだけでいい」と伝えることの意味はとても大きいのです。呼吸に苦手意識のある方には、「あへあほ言うだけで大正解です!」と伝えています。これが、マインドフルネスの本質なのです。あるがまま。 以上!なのです。

言葉、体の動きはシンプル。
でもその一言、一呼吸が、心のこわばりをゆるめ、自己受容の第一歩になる。
それが、僕が現場で見てきた“あへあほ体操の奇跡”です。

指導者の言葉は、生徒さんの“カラダの中に入る”という意識

僕がずっと大切にしている考えがあります。

「私たち指導者の言葉は、生徒さんの“カラダの中にお邪魔する”ものだ」

どんな言葉をかけるか、どんなトーンで伝えるか。
それによって、生徒さんの呼吸の深さが変わり、体幹の安定感が変わり、心の状態も穏やかになっていく。だからこそ、言葉は“扱い方”が重要なのです。

フォーミー(For Me)ではなく、フォーユー(For You)で伝えること。

自分の知識をアピールしたり、学んだ正解を一方的に押し付けたりするのではなく、
相手が何を望んでいるのか?を深くイメージし、相手の立場に立って、言葉を“皿の上にそっと置く”ように届けること。

この“相手視点の言葉の置き方”が、結果的にその人の「あるがまま」を引き出すことにつながります。

だからこそ僕は、あへあほ体操を通じて「からだ」と「ことば」が一致する時間を大切にしています。

マインドフルネス的な視点を持ち続けたいと思っています。
“こうするべき”という指導ではなく、“今ここに一緒にいる”という寄り添い。

その上で、姿勢、呼吸、腹横筋の使い方を伝えていく。
それが、18年間続けてきた指導スタイルであり、これからも大切にしていきたい在り方です。

「あるがまま」でいい。だから続けられる

マインドフルネスの核心にあるのは、「あるがままを受け入れる」という姿勢です。
それは、頑張らない。戦わない。でも、見逃さない。

あへあほ体操もまさに同じです。
「正しくやらなきゃ」と力を入れすぎず、ただ“顔の力を抜いて、声を出す”。
それだけで、心と体がほどけていく。

究極は、どこか動いてればOK。そのぐらい。

そして気づけば、腹筋がつき、姿勢が変わり、呼吸が深くなる。
“自然体のままで変われる”という感覚は、続けた人にしかわからない、あへあほ体操の魅力でもあります。

まとめ:マインドフルネス×体幹トレーニング=“本当の変化”

心と体は、つながっています。
呼吸も、姿勢も、思考も、すべては連動しています。

だからこそ私は、「体幹トレーニング」と「マインドフルネス」を組み合わせた指導に価値を感じています。
そして、あへあほ体操というメソッドは、そのど真ん中にあると信じています。
• 今この瞬間を大切にする
• あるがままを受け入れる
• 呼吸と体をつなげる

これからも「心と体の健康」を届けていきます。

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この記事を書いた人

しもの まさひろ しもの まさひろ あへあほ体操創始者/延べ5万人以上を指導した体幹トレーナー

18年間にわたり「あへあほ体操」教室を継続し、延べ56,000人以上に直接指導。全国で45名の認定インストラクターを育成し、ZoomやYouTubeなどのオンライン指導、テレビ・ラジオでのレギュラー出演(各2年間)、累計1万部超の書籍出版など、多方面で活躍。
2024年には日本予防理学療法学会にて「あへあほ体操」の効果を発表し、医療・福祉分野への科学的展開を推進。
2025年3月には高齢者デイサービス・障がい者グループホーム・訪問治療院を運営する会社の取締役に就任。現在は国際論文の投稿と、2026年アメリカでの学会発表を予定し、あへあほ体操の世界標準化を視野に活動を広げている

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